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ふるさと便り(寄稿欄)

高砂支部会員が居住している地域社会での会員に関わる出来事や、ふるさとの名所・旧跡、歴史等を会員の寄稿により紹介するコーナーです。
 
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寄稿日:平成27年1月28日(水) 寄稿者:叶 敏次 神戸だより第18報:「1.17」

(下記写真はクリックしますと拡大写真を見ることができます。
また、拡大写真をクリックしますと元の写真に戻ります)
平成27年1月17日  午前5時46分  東遊園地公園

早いもので、今年は阪神・淡路大震災から20年の節目の年です。当時兵庫県南部に住んでいた人々にとっては忘れがたい1月17日です。いまだに鮮明な記憶として蘇ってきます。高砂工業所も大きな被害を受け、暫く生産が停止した製造課もありました。当時、私は単身赴任で鹿島工場の塩ビ課に勤務していました。
  当日の朝、出勤すると「関西で地震があったらしい」と言う程度の情報しかなく、のんびりしたものでした。そうこうするうちに、「どうも地震は大きくて、死者も出たらしい」と言うことで11時ごろに会社から自宅に電話するもすでに通じなくなっていました。東京支社(当時)の塩ビ営業から、公衆電話はまだ通じていると言う事を教えて貰い、やっと自宅と連絡を取ることが出来ました。家族の無事は確認できましたが、それでもなお詳しい事は分からず、情報が入ってくるたびに死者の数が増えていくのが不気味でした。
 午後になりテレビで神戸の悲惨な映像が次々に入ってくるようになり、テレビを見ながら膝小僧が震えたことを覚えています。

 今年の東遊園地公園の人出は例年に増して多かったようです。厳しい寒さの中、多くの人々が鎮魂の祈りを捧げました。寒空には寂しげな三日月がかかっていましたが、20年前の朝もこのような月がかかっていたんでしょうか?
 20年の歳月は我々の記憶を不確かなものにし、あの日誓った防災への備えの意識も薄れつつあります。寺田寅彦の伝説の警句「天災は忘れた頃に来る」はあまりにも有名ですが、最近は世界的にも天災が多く、天災は忘れる間もなくやって来るようです。
 阪神・淡路大震災の記憶を風化させず、確かな記憶として震災の経験と教訓を次世代に伝える目的で平成14年に「人と防災未来センター」が設置されました。センターでは映像と音響などにより震災の追体験が出来るフロアーと震災の記録などが展示されているフロアー、防災・減災を体験できるフロアーなどがあります。ほとんどの場所が撮影禁止の為、内容は見に行ってもらうしかありません。

人と防災未来センター西館 当時の避難所の再現展示
近い将来の発生が懸念されている東海・東南海大地震に関する展示も多く見られる。
 多くの死者を出した阪神淡路大震災、東日本大震災。甚大な被害が予想されている東海・東南海大地震、出来れば生きている間には来てほしくないですな。

 人と防災未来センターへは、三宮駅前から市営バス(29,101系列)で20分。
              JR灘駅南口から徒歩15分。 

休館日 毎週月曜日
   入館料 600円(65歳以上 半額)



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