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寄稿日:平成26年7月18日 寄稿者:波戸義雄 霞ヶ浦一周116キロウォークと予科練平和記念館

75日〜6日に霞ヶ浦一周116kmを歩いてきた。2年前の6回目までは霞ヶ浦大橋を渡る88kmコースのみだったが、昨年から湖北も含めて一周する100kmを超えるコースが新設され、歩友からの誘いもあって参加するようになった。 コースは概念図に示したように、土浦駅を出発して反時計回りで湖岸を歩き、霞ヶ浦大橋を渡らずに湖北まで行って土浦に戻るルートである。116km109kmのコースがあり、昨年は分岐点手前で熱中症になりかけたので、仕方なくコンビニがたくさんある短い方のコースを歩いた。今年は長い方のコースを歩けるように、昨年の反省を踏まえた対策を考えて参加した。
 三宮から夜行バスで東京駅に行き、上野で乗り換えて915分に土浦駅に着いた。集合時間まで近くの土浦港で休み、昼食を食べて13時前に集合地点の土浦駅前に行った。各地から集まった参加者数は20名とのこと。会費を支払ってゼッケン・地図・入浴券等を貰い、不要な荷物を預けて14時にスタートした。桜川の桜堤を歩いて直ぐに湖岸を歩くようになった。
 霞ヶ浦は日本第二位の面積を有する湖で、西浦・北浦・外浪逆浦(ソトナサカウラ)と常陸利根川の各水域の総称として霞ヶ浦と呼ぶのであるが、狭義には西浦を霞ヶ浦と呼んでいる。我々が歩くのは西浦の周囲で、桜川・恋瀬川・小野川等の流入河川があり、北利根川から利根川を経由して太平洋に注いでいる。
 宿泊入浴施設のある霞ヶ浦総合公園の風車を見て、スタートから1時間ほどで予科練平和記念館の前を通った。「写真で見る阿見町と航空隊」という企画展が開催されており、ゴール後に余裕があれば寄ってみようと思った。
 21km地点のコンビニで最初の休憩を取り、しばらく歩くと18時半過ぎに日没となった。最南端の北利根川を渡り、2120分に43km地点のコンビニで2回目の休憩を取った時、シャツが汗で濡れていて、気温が下がり風も吹いていたため寒さで体が震えだした。夜間は一人で歩かないように注意されていたが、このままでは風邪を引くと思い一人で先に歩き出した。街灯の無い暗い湖岸道路を一人で歩くのは気持ちの良いものでは無かった。
 61km地点の霞ヶ浦大橋の東端に着いて、真っ直ぐ行けば1.4km短縮になるが、明るいところで座って休みたかったので、国道まで出てコンビニに寄って17分から3回目の休憩を取った。ここで仲間1人に出会い、湖岸道路に戻った時に短縮コースを歩いてきた6人と出会った。民家から離れていて騒音の心配も無かったので、眠気覚ましに皆と色々な話をしながら歩いた。
 419分に80km地点の最北端高浜のコンビニで4回目の休憩を取った。この後116kmコースを歩く場合はゴールまでの37km間にコンビニは無く、水分補給は自販機1カ所とエイドポイントのみとなる。昨年の反省から、紙パック入り1Lのお茶を2本買い、1Lを朝食を食べながら飲んで、残りの1Lを空のペットボトル2本に入れて歩き出した。
 昨年は夜明けと共にガンガン照りとなり、分岐点前で水を飲み干してしまったが今年は曇り空で気温も低かったので、一口も水を飲まずに92km地点の分岐点に到着し、そばにいた釣り人に写真を撮って貰い、躊躇無く橋を渡って湖岸沿いの116kmコースに入った。
 725分に霞ヶ浦大橋西詰に着いた。この橋は総延長1.1kmで、大きな船が通らないので琵琶湖大橋のように中央が高くない平坦な橋である。ここが5時間半遅れの1930分に出発した約20名の88km組との合流地点であるが、それらしき人は見当たらなかった。
 歩き始めからレンコン畑が多かったが、ここに来て堤防から見渡すと一面のレンコン畑となっていた。茨城県はレンコンの収穫量が日本一で、第2位の徳島県が7,100tに対して27.600t4倍近い収穫量となっている。
 101km地点の釣り堀跡のエイドポイントに着いたのは835分で、橋を過ぎてから晴れ間が多くなり、ペットボトル1本を空にしていた。地元の人の協力で、冷たい水と塩漬けキュウリを頂いて生き返った気がした。空のペットボトルに水を入れて貰い、88km組を含む後続者が次々と来たので8分間ほど休んで出発した。
 しばらくすると対岸に巨大な物体が歩いているような、奇妙な光景に遭遇した。帰宅後に調べると10kmほど先の1992年に完成した高さ120mの牛久(ウシク)大仏で、ブロンズ像としては世界最大とのこと。
 風が無く晴れた暑い日に見える逃げ水現象で、路面に自動車が鏡のように写っている日陰の無い灼熱の湖岸道路を歩き続け、汗だくとなってゴールの2km手前で全ての水を飲み干してしまった。ゴールの「湯楽(ユラ)の里」に着いたのは1130分で、116.4km 21時間30分で歩いたことになる。これにて100キロウォークの完歩数は73回となった。
 長距離を苦労して歩いた後の入浴と生ビールは格別で、元気が回復した。しばらく歓談して1325分から閉会式が行われ、皆と一緒に歩いて土浦駅まで行った。

(下記写真はクリックしますと拡大写真を見ることができます。
また、拡大写真をクリックしますと元の写真に戻ります)

コース概念図(コ:コンビニ)  集合場所のJR土浦駅前 風車のある霞ヶ浦総合公園
予科練平和記念館前を歩く 夕暮れの湖畔を歩く  80km地点の最後のコンビニ
曇り空の湖の夜明け 116km109kmの分岐点 霞ヶ浦大橋
一面のレンコン畑   101km地点のエイドポイント 対岸に見えた牛久大仏
逃げ水現象が見えた湖岸道路 116.4km湯楽の里にゴール 閉会式

駅前からバスに乗って予科練平和記念館に行った。予科練に関する知識はほとんど無く、勉強のつもりで訪れたが、入口で展示物の説明会が先ほどから始まったと言われて、直ぐにその場所に行って10名ほどの入館者と一緒に説明を受けた。
 予科練とは「海軍飛行予科練習生」及びその制度の略称で、戦時中には全国に19カ所の訓練場所が有ったとのこと。館内は志願者のあこがれであった「七つボタン」にちなんで入隊・訓練・心情・飛翔・交流・脅迫・特攻の7つのテーマで構成されていた。脅迫では空襲の臨場感あふれる映像と展示を、特攻では予科練と特攻の関わりを映像も含めて展示されていた(詳細は予科練平和記念館HPに記載)
 1時間ほど見学して表に出ると説明をされていた方が休んでおられて、「雄翔館・雄翔園にも行かれると良いですよ」と勧められた。隣の自衛隊の敷地内にある雄翔館(予科練記念館)に行くと、遺品や遺書が多数展示されていて、遺書を読んで深い感銘を受けた。雄翔園に行って「予科練の碑」に手を合わせて、二度とこのような悲しいことが起きないようにと祈った。

予科練平和記念館  雄翔館の説明板 雄翔園の中の予科練の碑


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