4月18日〜19日で「第6回糸島三都110キロウォーク」に参加してきた。昨年に引き続き2回目の参加であるが、それまで糸島市のことは知らなかった。糸島市は、2010年1月に前原(マエバル)市・志摩町・二丈町が合併して出来た新しい市で、福岡県最西部に位置し、北部で玄界灘に面し、南部に800〜1000mの背振山地があり佐賀県と接している。本大会は糸島市の誕生を記念して始まったもので、糸島半島1周55kmのコースを28時間以内に2周しなければならないのである。年々参加人数が増え続け、今年の定員が1200人に対して受付開始後2週間で締め切られ、約1400人の参加となった。
三宮から夜行バスで博多まで行き、地下鉄に乗って相互乗入れしているJR筑肥線の筑前前原駅で降りて、徒歩3分の集合場所丸田池公園に9時に着いた。しばらくしてやって来た歩友達とスタートまで歓談して過ごした。
スタート時の混雑を防止するため@24時間以内完歩、A28時間以内完歩、B完歩を目指すの3グループに別れて歩き出すのであるが、@に並んだものの先頭集団は17〜18時間で完歩する超高速の人達で、恐れ多いので列の真ん中くらいに並んだ。
11時から開会式が始まり、隣接するマンション14階からの集合写真撮影、勇壮な二丈絆太鼓演奏の後で、実行委員長、糸島市長の挨拶などがあり12時にスタートした。2分程待って漸く歩き出すことができたが、しばらくは混雑の中で自分のペースでは歩けなかった。信号待ちや細い歩道を歩く内に次第にばらけてきて、40分後にやっとマイペースで歩けるようになった。
この大会では食べ物や水を提供して貰えるポイントが10カ所もあり、コンビニや食堂などに入らなくてもゴールまで歩くことが出来る。10kmを過ぎ20km手前迄は山裾の軽いアップダウンを西から東に向かって歩き、北に方向を変えてJR筑肥線を渡り、福岡市内からの移転が進められている九州大学伊都新キャンパスに行った。ゼッケンに記載の兵庫県を見て、ボランティアの学生が自分も関西(京都)から来ていると言っていた。
しばらくすると海に出て、曇っていて見えにくかったが、博多湾の能古島とその後ろに福岡タワーなどの博多市街地が見えた。更に進むと宇宙船のような建物が現れた。久保田クリニックという病院だった。ここにも明石から来ているワンワン応援隊がいて、本日3回目の応援を受けた(「みんなのデジブック 第6回糸島 237」の検索で詳しい映像での紹介有り)。
糸島半島の西側に出てしばらく歩くと、二見ヶ浦が見えてきた。朝日の伊勢二見ヶ浦に対して夕日の二見ヶ浦と呼ばれている県指定の名勝地である。この辺りから雨がポツポツと降り出し、10分後の19時に40.4km地点の第1チェックポイント(CP)ファームパークに着いた時には本降りとなっていた。ここでは、おにぎり2個と鳥焼肉が出されており、鳥を焼く煙で室内がもうもうと煙っていた。
ここから先は、雨が降ったり止んだりして歩きにくかったが、21時45分に54.4km地点第2CP加布里(カフリ)漁港に着いて、地鶏・野菜・豆腐の入った糸島郷土料理のそうめんちりと甘酒を頂いた。雨で体が冷えていたので温まって、大変美味しかった。ここは2周目に入る地点で、雨が降っている上に、リタイアした人のために大型バス3台が停まっていて、次のCPが20km先と言うこともあり、1周歩いたのだから止めようかとの誘惑に負けそうになるので、完歩率(昨年は42%)が低くなる要因の一つと思われる。
照明が殆ど無い暗い山裾の道を再度歩いて74.6km地点の第3CP伊都菜彩に着いたのは2時7分だった。休んでいる人達の中には疲労困憊で横たわっている人が多数いた。ここでは豚汁を頂いて、眠気と疲労が我慢できず20分ほど休んでから出発した。2周目の二見ヶ浦を通過したのは5時48分で、1周に11時間10分を要したことになる。93.3km地点の最後のCPファームパークに着いたのは、夜が明けた6時14分で、明るくなると共に眠気は取れたが、スピードが出ず5km/h強の速度で歩き続けた。
110.8km歩いてゴールしたのは昨年よりも28分早い9時36分で、21時間36分34秒と記載された完歩証を頂いた。これにて79回目の100キロウォークの完歩となった。直ぐに休憩所に行ったが、歩友達はゴールして既に帰宅していた。後日HPで各人の順位とCP通過時刻が公表され、コース上にいた多数のカメラマンが撮った写真(昨年は13枚)がゼッケンで識別されて送られてくる。
少し休んで、隣の波多江駅まで電車で行き、雨の中を1時間歩いて入浴施設「伊都の湯どころ」に行った。1時間ほど入浴して着替えを済ませてすっきりしたので、1時間半歩いて更に2駅先の九大学研都市駅まで行った。
夜行バスまで時間が有ったので、一度訪れてみたかった福岡市内の福岡城跡のある大濠(オオホリ)公園に行った。大濠公園駅で降りて、公園内の池を巡ってから城跡に行った。福岡城は初代福岡藩主黒田長政によって1601年から7年がかりで築城したもので、天守閣はなく大中小の天守台と47の櫓があったと言われる広大な城郭だったとのこと。一方で、天守閣が有ったとの説もあり、外様大名として幕府への配慮から、築城後直ぐに壊したとも言われている。別名「石城」と言われるだけ有って、石垣が美しく、1時間以上掛けて散策した。
その後、天神・中州・祇園と繁華街を歩き、途中で夕食を食べて19時42分に博多バスターミナルに着いて21時30分発のバスに乗った。この2日間で20万歩を歩いて、バスに乗ると直ぐに爆睡となり、翌朝気持ち良く起床することが出来た。
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