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寄稿日:平成27年8月7日(金) 寄稿者:波戸義雄 

青春18切符で周防大島一周100キロウォークと宮島弥山登山へ

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724日〜26日に青春18切符(以下18切符)を使って、山口県「第21回情け無用周防大島一周ウォーク」(以下周防大島一周)と広島県宮島の弥山(ミセン)登山に行ってきた。18切符は、学校の長期休暇時期の春夏冬に5()分を11860円で販売されており、JR全線で新幹線や特急などを除く普通・快速列車等が1回分で1日乗り放題出来る切符で、年齢制限は無い。
 周防大島一周は9回目の参加であるが、毎回18切符を利用しており、宝殿駅1043分発の電車に乗り、乗り換えを5回行って、1737分に途中で会った和歌山と富山の歩友と一緒に最寄り駅の大畠で降りた。駅から見える大島大橋は、急流の大畠瀬戸の潮流に耐えられるように作られた、1976年開通のトラス橋形式、全長1020m、海面からの高さ31.9mの美しい橋である。橋を渡り切ったところにALOHAの文字が書かれているが、周防大島は瀬戸内海で3番目の大きさの島で、島全体が周防大島町に属し、明治から大正にかけて多くの人がハワイに移住したことや、「男はつらいよ」「兄弟仁義」「三百六十五歩のマーチ」等の作詞家星野哲郎の出身地として有名である。
 30分ほどで集合場所の民宿「つるや」に着き、1930分から開会式が始った。北海道から九州まで、過去最多の55名の参加があり、2/3が初参加とのことだったが、周りにいる人達の装備や会話の内容から、レベルの高そうな人が多くいた。ルートは、島を時計回りで歩くのだが、島の北側にはコンビニが2軒あるが、南側にはゴール手前に1軒あるだけで、自販機も限られていて、熱中症予防のための水分補給が完歩のポイントとなる。
 20時に出発して9km地点のビー玉海岸までは集団歩行となっているが、かなり速度は早かった。以前、先頭集団に付いていって体力を消耗し、日が昇ってからバテたことがあったので、6km/h弱のマイペースで歩き続けた。星野哲郎記念館を過ぎて、2時に32km地点逗子ヶ浜チェックポイント(CP)を過ぎると、しばらく民家や外灯が無く、星空が綺麗だったのでライトを消して夜空を見ながら歩いた。例年に比べると多少風も有り、眠気も無く気持ち良く歩くことが出来たが、星空は翌朝からの厳しい試練の予兆でもあった。3km沖合で謎の爆沈をした戦艦陸奥の記念館を過ぎ、東端の両源田港までの約4kmの往復道を歩いて、トンネルを抜けて島の南側に出た。

     
青春18切符2回使用後   駅から見た大島大橋 ALOHAで歓迎 
     
 出発式での諸注意  コースマップ 第1CP逗子ヶ浜 

南側は北側と比べて急な坂道が多く、10時間近く歩いた後の549分に太陽が出て、「情け無用」が始まった。5分ごとにタオルを絞らなければならないほど人一倍の汗かきで、500ml×2本の水を持ち、次の自販機や店の場所に合わせて、少しずつ飲みながら熱中症を予防した。初期の頃は、土地勘が無く、水切れを起こして熱中症になりかけたことが何回もあった。
 片添ヶ浜、シーボルトが江戸参府時に交通の要衝であったこの島で動植物の観察やスケッチを書くために上陸した場所、200人が住んでいる沖家室島に架けられた立派な橋などを見ながら、738分に62km地点第3CPの沖家室小学校跡に着いた。ここでは、冷やしたスイカが提供されていて大変美味しかった。
 歩友5人と共に昼食指定店「さくらんぼ」に着いたのは1125分で、生ビールを飲む人もいたが、以前ビールを飲んで炎天下で体調不良になった経験があり、冷しそうめんのみで我慢した。ここから、初参加の奈良・千葉の歩友2人に加えて、前後を歩く数人のサポートを行ないながら歩いた。木陰などで休んでいる人に、”残り○○kmです、頑張って下さい”、”○○km先の店でアイスを売っていますよ”と励ましながら、20時間以上歩いて1617分にゴールした。
 拍手の出迎え・テープカット・完歩証授与などはなく、玄関に置かれていたチェックリストに名前と時刻を書くだけのゴールで、一番早い人は1130分にゴールしており、我々は18番目だった。直ぐに冷えた缶ビールを飲み、体を洗って服を着替え、歓談しながら後続の人達を出迎えた。中には、14歳と11歳の姉弟が母親とゴールして、皆から讃えられていた。1830分にアンカーで「サンダルおじさん」として有名な石川の歩友がゴールした。今回は税抜き100円のわらじとサンダルをもじった「ワランダル」というサンダルで完歩していた。
 多くの人達は帰宅したが、19時から宿泊する10数名で懇親会が行なわれた。冒頭、主催者からこの暑さにもかかわらずリタイアは9名のみだったとのこと。昨年は半数がリタイアしていた。30分ほど生ビールを飲みながら歓談したが、移動時間も含めて36時間以上一睡もしていなかったので、次第に意識朦朧となり、起きてはいたが会話には入れなくなった。21時に閉会となった時には78割くらいの人達がダウンしていた。

     
情け無用の始まり  片添ヶ浜遠望  シーボルト上陸地点 
     
 沖家室大橋を渡る サクランボで昼食  炎天下の道を歩く 
     
 ゴール  完歩した足とワランダル  懇親会の開始
  爆睡出来たので翌朝の目覚めは良く、朝食を食べて大畠駅641分発の電車に乗り、733分に宮島口で降りた。桟橋まで行って18切符で唯一乗れる船、JRフェリーに乗って宮島に渡り、弥山山頂を目指した。9年前の帰りにも登ったが、疲れが残っていて登りはロープウェイを使った。今回は体調が良いので、木陰の多い紅葉谷コースを登り、下山は眺望の良い大聖院コースとした。厳島の最高峰弥山は標高535mであるが、海抜0mからの登山のため若干手応えはある。
 紅葉谷公園を830分に出発して、緩やかな道を屏風岩・鎌石(ハンマーロック)等の巨岩奇岩を見ながら登ると、次第に急な階段となり、915分にロープウェイ駅と山頂を結ぶ稜線に出た。景色を楽しみながら、空海が開山したと伝えられる弥山本堂、1200年間燃え続けている火が守られている霊火堂等を参拝して、938分に巨石群のある山頂に着いた。展望台からの360度のパノラマは大変素晴らしく、前日歩いた周防大島や広島市街、江田島などを見ることが出来た。
 15分ほど休んでから巨岩の間を抜けて仁王門まで行き、大聖院コースに入った。巨大な一枚岩の幕岩、厳島神社の後方からの眺望、白糸の滝などを見て115分に大本山大聖院の入口に着いた。訪れるのは初めてだったが、大勢の参拝客で賑わっていた。参拝を済ませてフェリーに乗って宮島口に戻り、1219分発の電車に乗り、景色をゆっくりと楽しみながら糸崎・播州赤穂・姫路の3回の乗り換えで181分に宝殿駅に着くことが出来た。
     
 18切符で乗れるJRフェリー 厳島神社と弥山  紅葉谷のハンマーロック 
     
霊火が燃え続けて1200年   山頂と巨石群 周防大島遠望 
     
 広島市街遠望  厳島神社眺望 大本山大聖院 


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