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(会長:笹間美之 世話人:神野久典)

平成28年7月14日(木) 第79回例会:御影の水にまつわるウォーキング 執筆者:横山 浩

  平成28年7月14日(木) 第79回例会「ウォーキングコース」
         阪神石屋川駅(スタート) ~ 火垂るの墓レリーフ ~ (神戸市立御影公会堂) ~ 水神宮 ~ (香雪美術館)
         ~ 弓弦羽神社 ~ 深田池(昼食) ~ 灘目の水車 ~ 灘中・高 ~ (住吉川河川敷) ~ 菊正宗酒造記念館
         ~ 白鶴酒造資料館 ~ 沢の井 ~ 阪神御影駅(ゴール)

 今年の梅雨は例年に比べて雨が多く、前日も雨模様で開催があやぶまれたが、なんとか晴れあがり例会を開催することができ、 コースを設定した者としてホッと胸をなでおろした。1年前の7月に同じコースを歩く計画が、雨でながれていたからである。

 参加者16名が阪神石屋川駅に集合し、10時過ぎにスタート。石屋川に沿って少し北に歩くと、公園沿いの遊歩道に「火垂るの墓」のレリーフがポツンとある。 野坂昭如の短編小説をジブリがアニメ化しており、テレビで見た方も多いと思う。余談だが御影石を加工する石屋が川沿いに多くあったので、石屋川の名がついたという。 小さいが火垂るが出ても不思議ない清流である。

 さらに北に少し上がると国道2号に面して御影公会堂があり、今は修理中で全体がネットに覆われている。昭和8年に建設され、阪神大水害、神戸大空襲、 阪神・淡路大震災を潜り抜けてきた建物である。これからも永く存続することを願う。

 日差しがきつくなってきたので日陰を選びながら東に600m程行くと東灘警察があり、その角を北に500m程上がると水神宮がある。 かつて灌漑用水があり祠があったようだが先の震災で倒壊し、今は御影地区で亡くなった50名以上の方の名を刻んだ慰霊碑がある。

 100m程北に香雪美術館がひっそりとある。朝日新聞の創始者村山龍平が収集した美術品を展示しているが、入館料が必要なので門内の庭園を眺めるだけにする。

 この美術館を付属施設とするかの様に弓弦羽神社がある。8世紀末から熊野三山に祀られる神々を祀り、八咫烏をシンボルとする。 17世紀に酒造家の創業が相次ぎ、回船業の氏子からの寄進もあって繁栄したようだ。ヴィッセル神戸とアイナック神戸の名が刻まれた玉垣の中に、 八咫烏を彫った御影石のサッカーボールが置かれている。フィギュアスケートの羽生結弦が参拝したので、ファンが奉納した絵馬がたくさん掛かっていた。

 神域の北側に阪急電車が走り、御影駅が近い。駅を北側にぬけるとかっての農業ため池の一つ「深田池」が、公園として整備されている。 昭和の良き時代には貸しボートが浮かび、高台には料理旅館もあったという。まだ11時を過ぎたばかりで少し早いが、ここで昼食とする。

 ウォーキングを再開し道なりに東北に進むと、住吉川から引いた水路に大小2基の「灘目の水車」が勢い良く回っている。 かつて住吉川流域には88基もの水車が回り、油搾りや精米などに活躍していたという。

 東に数百メートル程行くと住吉川である。上流には六甲山が望め、土手沿いの遊歩道には古木が枝を張って緑陰をなしている。 なんの建物かと思うようなマンションが、低層にゆったりと建っている。空が広く感じられ、そこをユックリと高架の六甲ライナーが走っていく。 住吉川は天井川なので、JRは川の下を横切っている。

 左岸に灘中・高があるのでちょっと寄ってみる。酒造家の嘉納家が始めた育英会が学校の発端で、門内に顧問を務めた柔道の嘉納治五郎の像が建つ。 「精力善用」「自他共栄」が校是とか、天下の俊秀を輩出するにふさわしい環境と感心、納得する。

 河川敷に降りると「清流の道」として整備されている。川風に吹かれ、水音を聞き、鮠(はや)のような小魚の泳ぎを眺めながら歩くと、汗も引く心地良さである。

 10分程南に歩いて土手に上がるとそこに菊正宗酒造記念館がある。少し西に白鶴酒造資料館もあり同じ様な展示なので、 菊正宗の方は寄らないつもりで団体予約はしていなかった。出発時にその旨メンバーに伝えておいたのだが、吸い寄せられるように皆入ってしまった。 結局両方とも立ち寄って、見学はそこそこに試飲だけはしっかりした。両酒造は同じ嘉納家で本家、分家の関係。先の震災では両家とも倒壊し、 鉄骨に板張りして木造風に再建している。

 白鶴酒造からさらに西に500m程歩き、剣菱酒造の西角を北に上がると国道43号にぶつかり、阪神電車が見えてくる。ゴールの御影駅高架南側に、 「沢の井」という綺麗な湧き水の井戸があり緋鯉も泳いでいる。神功皇后が化粧のため立ち寄ったところ、姿が鮮やかに映し出されたので「御影」の地名がついたと伝わる。 また南北朝時代にこの水で酒を造って後醍醐天皇に献じたところ、たいそうよろこ(嘉)ばれその酒を納めたといわれる。 その頃からあたりの酒造一族は嘉納姓を名乗り始めたとの伝承もある。

 今回は梅雨の晴れ間のウォーキングで約8kmと短く、ゴールの御影駅からさらに三ノ宮まで歩くという猛者もいたが、 大半はお酒の試飲効果もあってか満足げな顔で帰りの電車に乗った。


(下記写真はクリックしますと拡大写真を見ることができます。
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石屋川駅出発 火垂の墓レリーフ 水神宮
香雪美術館入口 弓弦羽神社鳥居 弓弦羽神社境内
弓弦羽神社案内板 弓弦羽神社本殿前にて 弓弦羽神社
ヴィッセル神戸、INAC神戸祈願碑 深田池にて昼食 灘目の水車
灘目の水車案内板 灘目の水車 住吉川沿いの景色
灘中、高校門 灘中、高校門内・嘉納治五郎像 住吉川河川敷
 
菊正宗酒造記念館 白鶴酒造資料館  


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