高砂支部ホームページ
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活動報告
平成29年2月18日(土) | 第85回例会: 「法華山一乗寺から鶉野飛行場跡、防空壕等戦争遺跡巡り」 |
執筆者:清水 武史 |
平成29年2月18日(土) 第85回例会「ウォーキングコース」 |
立春も過ぎ、どんよりとした曇空だが、「春近し」を感じさせる暖かさ。とはいえ、まだ冷たい寒気が肌をさす季節。 寒さ対策ぬかりなく防寒装備でJR姫路駅北口バスターミナルに集合。 参加者は途中合流含め計15名。本日は、兵庫県加西市の誇る名所「法華山一乗寺」から「特攻の歴史を体現する鶉野飛行場跡等戦争遺跡」を巡るコースのウォーク。 姫路から神姫バスで「法華山一乗寺」に42分で到着。下車するとすぐ前が受付所で500円の拝観料を払う。 この寺には、山門がなく、いきなり広い境内にはいる。境内正面には3ブロックからなる200段くらいの長い石段が真っ直ぐに延びており見るからにしんどそう。 古刹の神秘的な山間の冷気が気持ちを奮い立たせる。1ブロック目の石段を登り切ると明治時代に再建された常行堂があり、道場として使用されているようだ。 2ブロックの石段を登り終えると平安時代に建立された国宝の三重塔に来る。 この時代を代表する和様建築の塔であり、我が国の屈指の古塔で、この寺のシンボル的な建造物である。 3ブロックの石段の先が金堂で、初代は飛鳥時代に孝徳天皇の勅願により創建され、現在の金堂は、四代目で江戸時代に再建されたもので、重要文化財となっている。 金堂の縁に立つと先ほどの三重塔が見下ろせ、この塔の特色とされる初重から三重に向かい塔身部の屋根が小さくなっている様子が判る。 この他、護法堂(鎌倉時代)、妙見堂(室町時代)、弁天堂(室町時代)の重要文化財、鐘楼(江戸時代)、石造笠婆塔(鎌倉時代)等の県指定文化財など見所イッパイ。 「春は花、夏は橘、秋は菊、いつも妙なる法の華山」と御詠歌にあり、紅葉でも名高い西国26番札所「法華山一乗寺」。 少し季節外れの冬の時期での訪れで、約1時間の散策だったが、悠久の神秘を満喫し、山を下った。 山道は、昨日の雨で、少しぬかるむ所もあり、転ばぬように声をかけ合いながら注意深く下る。 約20分で山道を抜けると、田園風景が広がり、坂本町の集落を過ぎると、「富久錦酒造」に来る。 最高級の酒好適米と言われる「山田錦」の本場で1839年(天保10年)創業の歴史を誇る地酒醸造メーカー。 敷地内にレストラン「ふく蔵」を経営しており、10時から14時までは工場見学が出来ないので、土産物店を覗くなど小休止しただけで通過。 加古川支流となる善坊川の堤を広々とした田園を楽しみながらしばらく行くと阿弥陀寺(曹洞宗の禅寺)、笠松神社に出てくる。 当初は、ここでの昼食を計画したが、鉄道ファンのクチコミで広がり、最近、テレビでも紹介され注目されている北条鉄道の法華口駅前の広場での昼食に変更した。 この駅舎は、大正4年に建てられ、平成26年に歴史ある木造駅舎として「国登録有形文化財」に登録されている。 春に桜が満開になると駅舎、列車、桜をレンズにおさめようと鉄道マニアが殺到するとのこと。 駅舎内には、地元食材を使った米粉パンの製造、販売している工房「モン・ファポリ」があり、美味しいことで評判。 遠くから、このパンを目当てに来る人も多いとか・・・・。しかも、可愛い女性が、パンの製造しながら、ボランティア駅長として列車到着ごとにホームで乗客を迎え、 列車が出発する時も手を振って列車が見えなくなるまで見送りをする名物駅長としても有名。 又、駅前には、法華山一乗寺の三重塔を7m模型にしたミニチュアー版があり、良くできているので人々の目を引く。 さて、食事も終え、この駅の北側に位置する高台一帯の「旧海軍の飛行場跡」等の戦争遺跡が残る鶉野(うずらの)に向かう。 太平洋戦争が悪化し始めた頃、海軍航空隊の優秀なパイロットを養成するため、1日約3千人以上の作業員が投入され、 10年の工期をわずか1年で完成させ、多くの特攻隊員が飛び立った拠点、1200mの長さを有する「鶉野飛行場」の滑走路跡。 日本海軍が本土決戦の切り札として投入した最新鋭戦闘機「紫電改」が生産された「川西航空機姫路製作所鶉野組立工場」跡 (現在は養鶏所となっているようだが、立ち入り禁止で遠くに見渡せる)。 敵機空襲に備えて、つくられた「防空壕」「秘密地下室」「対空機銃座跡」「弾薬倉庫」跡等。 当時の遺構がほぼ完全な姿をとどめる全国でも稀な旧軍施設群。負の遺産だが、戦争を風化させず、後世に残す歴史的価値が見直され、 加西市が中心となり、「戦争を風化させない」為に「戦争史跡公園」としての整備が進められている。一帯は広大な平原で、神戸大学農学部が隣接しており、 放牧されている牛を見渡せるのどかな風景に、思わず時代の流れを肌で感じる。戦争資料館、地下防空指揮所への入館は日曜のみの開館である為、 入れなかったが、平和の有り難さを感じつつ、高台を下り、北条鉄道法華口駅に戻り、帰途に着いた。 |
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